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時を超えた美

激しい気温の変化、日光、風、荒れた食生活、タバコ、運動不足、飲み過ぎ、などは、体が老化する前に我々の皮膚を侵食してしまう体の内外の要因です。我々が生まれたその日から、一番大きな組織『皮膚』の年齢も一刻一刻、刻まれ始めます。この、頭からつま先まですっぽり我々を包む『皮膚のスーツ』こそ、厳しい環境から身を守れる我々の唯一の鎧なのです。そして古くなったり、傷むとすぐに取り替えられる流行のスーツと違い、『皮膚』は『一生もの』でなくてはいけません。多くの人が冗談交じりに皮膚のことを『バースデースーツ(生まれながらの着物)』という事がありますが、事実、我々の皮膚は身体を守る『着物』なのです。また、百年以上も着られるように織られた繊維組織でもあります。問題はそれがどう見えるかです。ゴワゴワして着古されているか、なめらかで新鮮か。悲しいかな我々の皮膚には『取り扱い注意事項』など付いておりません。

しかし高級シルクブラウス等に付いている『漂白しないように。熱風で乾かさないように。』と言ったラベルと同じように我々の皮膚にラベルが付くとしたら『強い日差しに直接当たらないように。』と言った具合でしょうか。この様な注意事項を守っていれば、あなたのお肌が歳より前に擦れ切れる事はないでしょう。

さて、ここで歳を取ることを何ら否定しているわけではありません。これは病気でも何でもない自然の摂理なのだと言う事を認識しておきましょう。一本のワインの様に、年月を重ねる毎により味わい深くなるのです。しかし、ワインにしても、せっかくの優良物がただの酢に変わってしまわないよう、しっかりとしたケアが必要です。

The Fibers of Our Skin (皮膚の繊維組織)


工場で美しい織物に仕上げられる糸の様に、我々の皮膚も『生きた織物』なのです。我々が当たり前のように受け止めているこの『皮膚』と呼ばれる半透過性の皮膜は、まさに自然の奇跡です。この奇跡の代物は我々の成長に合わせて、幼児期、子供時代、ティーンエージャー、大人、中年期、そしてゴールデンイヤーを迎えた後も付き合ってくれるのです。その上更に、皮膚は我々の体温を98.6°Fに保ち、バクテリアの繁殖を防ぎ、また日光からビタミンDを吸収できるよう手助けもしてくれているのです。皮膚の内側の作りは複雑になっています。これをを3つの層からなる織物に例えると、耐水層、伸縮層、キルト層に分類されます。一番外側の層は外皮(または表皮)と呼ばれ、既に死亡した細胞(耐水層)から成ります。二番目の層は真皮(皮膚に伸縮性と正常な緊張状態を与える)と呼ばれ、三番目の層は、皮下層(クッション/キルト状の部分が皮膚の外郭を形作る)と呼ばれます。全ての皮膚の器官はつながっており相互作用をしているので、ひとつでもその働きが弱ると全ての器官に影響が出てしまうのです。


Feed Your Way To Skin (お肌を若返らせましょう)
スキンケアには外側からと内側からと2通りあります。潤いエキスを塗るだけでお肌がツルツルになると思い込んではいけません。内側から滋養物を与え光らせるのです。あなたの皮膚は毎日、あなたを外部から守らなければいけない重責を担っている事を忘れてはいけません。身体の中で最も大きい皮膚組織は、私たちの健康のバロメーターでもあります。食生活が荒れている人(痩せている人が必ずしもそうだとは限りません)の皮膚はくすんでいて血色がよくありません。この一刻一刻生まれ変わる『生きた洋服』は基本的には一生物であるものの幾つかの弱点もあります。それらが太陽の光であり、悪い食生活であり、水分不足、アルコールのとり過ぎ、過剰なストレスなのです。このような 悪循環が体内での酸素を消費する過程で、多くのフリーラジカル(活性酸素)分子を生みます。体内の革命児のように聞こえますね。フリーラジカルは道を外したミクロ分子で、コントロールを失ったこれら分子は体内を何千もの集団でさまよい、健康な細胞から酸素を奪い、破壊して回ります。この危険な分子は身体の老化を引き起こし、免疫システムに影響を及ぼすのです。では、我々はどうやってこの若さの敵から身を守るのでしょう?抗酸化物質こそが、我々の若さをもぎ取る悪分子を倒す救世主なのです。しかし長年に渡る喫煙、過剰なストレス、アルコールや油分の摂取をしてきたあなたの場合は、この抗酸化物質を通常より多く補給しなければいけません。フリーラジカル分子に立ち向かうには抗酸化物質(ビタミンCとE、ベータカロチンやセレニウム)や炭水化物を多く含み、低脂肪(20%以下)で繊維質の高い食事を摂る事をお勧めします。そこで始めて身体のフリーラジカル分子を中性化し、その害から身を守る防御手段を与えることが出来るのです。

H20: One Of Your Skin's Best Friends
(水:お肌の友達)
水がお肌の色艶に大変重要な役割を持っていることをご存じでしたか?水がなければ我々の肌は羊皮紙のようになってしまいます。『脱水症状』と言う言葉がありますが、アメリカ栄養学研究所アカデミー(The American Academy of Nutrition)は1日に8オンス(*約227g)の水を飲む事を勧めています。コーヒーやお茶、アルコールやソーダーはこの中に含まれません。なぜならこれらには利尿作用があり、肌に大切な潤い成分まで奪ってしまうからです。十分な水を補給している時、身体は毒素を流してしまい、肌は水和した状態(水を十分含んだ状態)を保ち、潤うのです。

Freshen And Renew Your Skin With Nature's Ingredients
(自然の成分でお肌のリフレッシュ)
お肌のケアのために使われる成分には、何百種の植物、果物、ナッツや花などがあります。ここでは、日焼けや老化によるお肌のトラブルを解消するものを幾つか挙げてみます。こういったトラブル肌は、くっきり見える線やしわがあり、くすんだ色をしています。これは何故なのでしょうか?我々の肌はテープのように薄く、目の周りの部分では更に薄くなっています。ある年齢に達すると肌に変化が現れます。再生する力が弱まり、死んだ細胞が蓄積され、それが肌をくすんだ色に見せます。また皮脂線の活動も弱まるので肌が乾燥してきます。この皮脂成分はまた、体の水分を保つ働きもしています。

表皮組織層は皮膚の外側にあるもので、セメントのような素材であるトリグリセライド、脂肪酸、ワックス、フリーステロール、スクアレン、パラフィン、セラマイドから出来ています。これらの構成組織が皮膚細胞をしっかりとつなぎ止め、潤い成分を保たせているのです。『lipids(脂質)』と呼ばれるこのセメントに似た構成組織が年齢とともに欠乏して、肌の潤いが失われていきます。皮膚が潤い成分を保護出来なくなると、その防御機能も弱まり、肌が敏感になったり、かゆみなどの不快感が生じるようになります。歳を取っても健康な肌を保つには、老化肌用のスキンケア製品の助けを借りる必要があります。

極端な乾燥肌やしわは、表皮組織層の独特な構造を利用して症状を和らげる事が出来ます。皮膚の構造はスポンジ状になっており、水分が補い易くなっています。表皮組織は乾燥重量の5倍から6倍の水分を吸収出来、肌の水分を逃がさないような成分を与えてあげれば、潤いを十分保持できます。皮膚は元の4倍程膨らむので、一時的にしわを取り除き、スムーズな肌をよみがえらせる事ができます。

1. Glycolic Acid/Alpha Hydroxy Acids
(グリコール酸/アルファヒドロキシ酸)
一時的な流行に聞こえますが、この大変ユニークな『fruit acid(果実酸)』は、70年代後半から多くの皮膚科医によって使用されて来ました。90年代に入って、このナチュラル成分は医師の処方箋なしでも店頭に出回るようになりました。グリコール酸とアルファヒドロキシ酸(AHA's)はいろいろなフルーツ類や食物にふくまれています。例えば、さとうきびにはグリコール酸、ぶどう、ブラックカレント、りんごにはリンゴ酸が含まれるといった具合です。ユニークな古くなった角質を剥がす特性を持つこれらの成分は、すべての肌質にとって必要なものです。日焼けや老化によるダメージを受けた肌には特に必要です。我々の肌の再生サイクルは28日ですが、歳を取るとこのサイクルも遅くなります。果実酸の毎日の使用が肌の脱皮サイクルを早め、しみが薄まり、しわを目立たなくします。表皮層に貼り着いた死んだ皮膚細胞を取り除くことで、なめらかな肌が蘇り、外見も新鮮になり、数週間で保湿剤をよく吸収するようになってきます。また、この成分は、からだにやさしく表皮が剥がれ落ちるような事もありません。グリコール酸とアルファヒドロキシ酸はクレンザーやトーナー、モイスチュライザーの中に含まれています。

2. Polish Your Skin! Natural Face And Body Scrubs
(お肌を磨こう!ナチュラルなフェイス・アンド・ボディー・スクラブ)
サメ肌をナチュラルな剥皮成分で磨き落としましょう。アーモンドミール、粉砕されたホホバ豆と細かく砕かれた小豆、海水から取られた最高品質の塩、これらで肌の上の死んだ細胞を簡単に磨き落とせます。あなたのお気に入りのクレンザーかボディーローションに混ぜてお使いください。お使いになる量はあなたのお肌のコンディション次第です。敏感肌の方はテーブルスプーン1杯のクレンザーに対し『ティースプーン1/4程度』のスクラブ剤をお勧めします。初回からあなたのお肌はぴかぴかになるでしょう。

3. Squalane, Jojoba Oil, Macadamia Nuts Oil, Rice Bran Oil
(スクアレン、ホホバ油、マカデミアナッツ油、米ぬか油)
ナチュラルフルーツ、植物、ナッツからの油は何前年も前から女性が愛用してきました。純粋油からは、完璧に肌を保護し、調子を整え、保湿効果のある成分がとれます。『油』と言う言葉を聞いて、べたべたするのでは、とお思いにならないで下さい。スキンケア業界で使われる『油』とはドライオイルの事なのです。この油の組織はとてもユニークでシルクのように軽いのです。オリーブから作られるスクアレンはソフトでしなやかな肌を生む事で地中海の女性に愛されていました。アメリカ南西部産のJojoba(ホホバ)油はその昔、アメリカインディアンたちに『黄金の液体』と呼ばれていました。彼らはこの油を肌に、髪に、爪に擦り込み、砂漠の乾燥から肌を守ったのです。また、ハワイの女性たちは、熱帯貿易風や強い日差しから肌を守るためにマカデミア・ナッツの油を愛用しました。そしてアジアの米ぬか油は、肌に付けている事も忘れさせる程軽く、一塗りで乾燥肌は解消されました。これらの油は、入浴用に使ったり、ボディーや顔に塗ったり、キューティクルオイルとして使用したり出来ます。

Sleep and Relaxation: A Natural Tranquilizer For Your Skin
(睡眠とリラクゼーション:お肌の為の精神安定剤)
睡眠不足はストレスを生じ、お肌が荒れたり、しみが出来たり、血色が悪くなったりします。夜の睡眠をしっかり取るか、短時間でも熟睡をすることで、美しい肌が保てます。お肌にとって睡眠は小休止またはミニバケーションとでも考えて下さい。

我々は値段の張る洋服を買ったとき、せっかくの物をダメにしないよう取扱い注意事項をしっかりと守ります。肌の繊維質も一生良好な状態を保てるか否かはあなた次第です。日焼け防止(SPF15以上の威力)なしで直射日光を浴びない、果物、水、繊維質をふんだんに摂り、アルファヒドロキシ酸(AHA's)で皮膚に潤いを与えましょう。毎日の3~4分のお手入れで、40代、50代、60代、そして70代になってもなめらかで、柔らかく、新鮮なお肌を自慢できるようになるのです。簡単なことですね。


(日焼けと老化からお肌を守る8つの『防御策』)

1,店頭に置かれているヒドロキノンを含む美白液でしみを消しましょう。

2,外出するときは必ず日焼け止めクリーム(サンスクリーン)を塗りましょう。

3,車を運転するときは腕や手にもサンスクリーンを。しみを防げます。

4,さわやかなカモミールのティーパックで日焼けや老化による敏感肌や不快感を取り除きましょう。水1カップにティーパック3つを使用して下さい。それを冷蔵庫で冷やします。タオルに浸し(余分な水気は絞って)お顔に5分~10分程あてて下さい。リラックスして優雅な時間が楽しめます。

5,グリコール酸とアルファヒドロキシ酸の美肌製品を朝夕とお使い下さい。首や手、腕などに付けるのもお忘れなく。顔以外の肌に無関心ですと、そこの部分の老化が進んでしまいます。

6,アロエ・バーサのジェルは敏感肌、老化肌に使える清涼感のあるジェルです。

7,スクアレン(squalane)オイルで乾いて痛んだ爪に若々しい輝きを。各爪にスクアレンオイルを1滴ずつたらし、目の細かい磨きやすりでやさしく擦って下さい。各爪5回程度、一方向に擦って下さい。

8,モイスチャーローションをつけた後でもお肌が乾いていますか?もし、そうなら純粋ホホバオイルとスクアレンオイルが問題を解決してくれます。これらをご使用のモイスチャーローションにほんの少し加えて下さい。お肌の潤いがずっと持続されます。



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